ビートルズを知らないわたしの、ビートルズだらけのリヴァプール
もう正確な日付が思い出せないくらい昔の旅の話。
昔はバイトを掛け持ちし、お金が貯まればちょくちょくイギリス貧乏旅行に行っていた。なかでもイギリスのリヴァプールには10回近く行ったことがある。
リヴァプールでのわたしの一番の目当ては美術館だ。アルバートドックのテートギャラリー(Tate Gallery/ロンドンの分館。近代や現代の作品が多い)、市街中心部のウォーカー美術館(Walker Art Gallery)、マージ―川の対岸のポートサンライトにはレディリーバ美術館(Lady Lever Art Gallery/ユニリーバ社の創業者の美術館)。ウォーカーとレディリーバには日本にはあまりないラファエロ前派の絵画が多い。
他にはウォーカー美術館の隣には国立博物館(National Museums Liverpool)があるし、二つある大聖堂はどちらも美しい。サッカー(Everton)を見に行ったこともある。
リヴァプールは商業と工業の都市で、わたしの印象ではマンチェスターよりすこしコンパクトな街だ。マージーサイド(マージ―川沿いの港湾地区)には大英帝国繁栄時代から現代まで、さまざまな年代の建物が並んでいる。建築デザイン本で読んだ作例みたいな建物がそのまま街にある。
特にアルバートドック隣のピアヘッドにあるデザインの異なる三つの建物『スリーグレーシズ/Three Graces』はとてもきれいだと思う。この記事のトップ画像は初めてリヴァプールに行った20年以上前に撮影した写真だけど、いまでも気に入っている。
タイトルにあるとおり、わたしはビートルズを知らない。曲は知っている。CDも家にはある。でもその程度なのだ。なのでアルバートドックに行っても行くのはマージーサイド博物館とテートギャラリーだけで、ビートルズの博物館には行ったことはない。導入がちょっと長くなったけど、わたしがリヴァプールに持つ印象はそんな感じだ。
「ペニーレーンはそっちじゃないよ」
と声を掛けられたのは、ちょっとさびれているけれど、それなりに商店が並んでいる通りだった。リヴァプール近郊に住む知り合いに会いに行き、そこから街に戻るのにバスがなかなか来なかったので歩いていたときのことだ。
「ペニーレーンはあっちだよ」
振り返ると、杖をつき買い物袋を持ったおばあさんがこちらを見ていた。
「ペニーレーンって、なんですか?」
『レーン』というからには通りの名前だということは解った。でもそれ以上はわからない。地図は鞄の中だったし、けっこう郊外にいるので、どうせろくに情報はないだろうと思い込んでいたのだ。
「あなた、ビートルズ見に来たんじゃないの?」
なぜかものすごく驚かれた。イギリスのお婆さんはロングスカートが多い。このお婆さんもワインレッドのロングスカートで、ベージュのカーディガンを着ていた。
「違います。ここから駅まで歩いて行こうと思ってて」
「あらまあ。駅まですごく遠いから、バスに乗りなさい。女の子はこの辺をひとりで歩いてはだめ」
あらまあ、は正確には「Oh, Dear」だ。イギリス人女性にはこの言い回しをする人が多い。言い方ひとつで「あらまあ」にも「まぁ!」にも使える。
おばあさんはわたしにバス停の場所を教えると「気を付けてね」と言って去って行った。地元の人が歩かない方がいいという場所は本当に危ない場所だ。たしかに赤茶色のさびれた商店街はお世辞にもきれいとは言えないし、一歩奥に入る勇気もでない。ちなみにわたしが当時「女の子」と言われていたのはお世辞ではなく、アジア系は若く見られるだけだ。
しばらくそのバス停で待って、駅行きのバスに乗った。
終点の駅までの切符を買ったけれど、どこで降りようか。ちゃんと駅まで戻ろうか?と悩んで地図を広げたら、隣の席のおばさんに話しかけられた。
「リヴァプールに旅行?どこから来たの?」
「日本から来ました」
「ずいぶん遠い場所から来たのね!ようこそリヴァプールへ。わたし、若いころ働いていたレストランにポール・マッカートニーが来て握手して貰ったことがあるの」
なんでこの人、突然わたしに芸能人と会った話をしてくるんだろう?と思いながらも差し出された手を握り返す。一人旅をしていると、時々すごくフレンドリーな人に会う。犯罪者っぽい人もいるし、商売人もいるし、本当に善意の人もいる。だけど芸能人にあった話をいきなりされたのは初めてだ。
英語でうまく返す言葉が思い浮かばず、「わたしポール・マッカートニー、知ってます」とか答えると、前の席に座っていたおじいさんが振り返った。
「わたしはジョージ・ハリスンと会ったことがあるよ!」
誰それ?
おじいさんはにこにこと嬉しそうだ。その時のわたしは本当に誰のことだかわからなかった。通路を挟んだ席にいるおじさんも大声で話しかけてくる。
「わたしもビートルズは全員見たことがあるよ。リヴァプールの人間なら、みんなビートルズのパレードを見ているからね!」
ここで察しの悪いわたしでも、さすがに、ようやく、理解した。
この人たちはわたしを、『ビートルズ目当てで遠路はるばる極東の地から一人でやって来た女の子』と思っていて、それでわざわざビートルズの話を振ってくれたのだ。
そういえば先ほどのおばあさんが言っていた『ペニーレーン』もビートルズの歌にあった気がする。教科書にはニューヨークの写真が載っていたと思ったけどリヴァプールにもあったのか!(あとで確認したら教科書に載っていたのはストロベリーフィールドだった。そしてリヴァプールが本家だった)
というかビートルズって今でもそんなすごいのか。(すごいのです)
いや別にわたしファンじゃないんだけど、どうしよう。どう答えるべきか悩んでいるうちに、おじさんもおじいちゃんもおばちゃんもどんどん話を進めていく。
「ポールはチップもたくさんくれたの。本当に格好良かった!」
「わたしもジョージと握手したんだ」
「パレードの時もすごかったんだよ。リヴァプール中がお祭りだった」
みんな早口で、もうわたしのヒヤリング能力では聞き取れない。でもみんなにこにこしている。おばさんにうながされ、信号待ちのタイミングでおじいさんと握手をする。
となると、少ししか英語が話せないわたしにできることは、たったひとつしかない。
「すごい!ありがとう!!」
結局終点の駅でバスを降りた。なんとなくもうどうでも良くなって、街を歩くことにしてみたのだ。
最初に書いた通り、わたしはリヴァプールの美術館博物館ばかり行っていたため、あまり街の繁華街は歩いたことがない。知り合いに会いに行くときから思ってたけど、リヴァプールはイギリスにしては珍しく街並みがわちゃわちゃとしている。店の看板の色がうるさい。いろんな人種の人が歩いている。
田舎もいいけど都会も面白いなーと思いながら、とりあえず何か面白いものを探すため観光案内所でも行ってみるかとベンチに座って地図を広げた。先ほどのバスでは結局ろくに地図が見られないままだったのだ。
イギリスには各町に「i」マークのインフォメーションセンター(観光案内所)がある。観光案内所にはその町や近郊の見どころ情報が集まっているし、当日でも宿の予約をやってくれるし、お土産だって売っている。個人旅行の観光客なら絶対に訪れたほうがいい場所だ。わたしはスマホのGPS対応地図を見ていても迷う人間だ。スマホがない時代には必ず現在地を確認し、落ち着くためにも座って地図を見る必要があった。
「どこに行きたいのかな?」
現在地はどこだと地図を睨んでいたら、お巡りさんが声をかけて来てくれた。若くがっちりしたお兄さんだ。イギリスのお巡りさんは帽子に市松模様が入っていて格好いい。
「インフォメーションセンターに行きたいです」
「それならこの看板のとおりに行けばいい。キャバーンのそばだよ」
お巡りさんが指差した交差点の看板には「キャバーン&i」と書いてあった。なるほど、わたしはマークを見逃していたらしい。
「ありがとうございます!でもキャバーンってなに?」
「きみ、日本人だよね?」
「はい!」
イギリスには香港出身者が多いせいか、東洋人を見て日本人だと思われることは少ない。お巡りさんがわたしを日本人だと思ったのは、それはつまり、この街で道に迷うアジア人=日本人が多いということだ。
そして日本人がこの街に来る理由は…
「ビートルズ見に来たんじゃないの?!」
お巡りさんに大声で驚かれて、さすがに大声で返した。
「ノォー!」
このあと何故かお巡りさんには大笑いされた。そしてやはり「気を付けてね」と見送られ、わたしは無事インフォメーションセンターにたどりつけた。インフォメーションセンターのある路地に入る前から周囲はビートルズまみれ。たくさんの観光客が居た。お土産物屋の前を通る時は、「ビートルズお土産あるよー」と日本語で声をかけられるくらい凄かった。
キャバーンがビートルズの聖地のひとつだと知ったのは、宿に戻り部屋で地球の歩き方を読んでからだ。ペニーレーンも聖地だった。
というわけで、わたしはビートルズを全然知らないけれど聖地巡礼をして、ポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンと握手した人と握手をした人間なのである。
わたしの人生史上、一番嘘みたいというか、ギャグみたいな体験が続いた旅の昔話です。会話はこんな言いまわしだった、というニュアンスで書いています。そもそも語学力が低いので本当にそう言ってたのかも怪しいです。
別の機会にリヴァプール出身の人と会ったとき、その人もポール・マッカートニーと銀行で会ったことがあると話をしていたので、ビートルズは本当にリヴァプールの人から愛されているんでしょうね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ウェールズ旅行の情報収集!おすすめの本とサイト紹介
ラグビーの強豪国のひとつにウェールズという国があります。W杯開催にあわせて、いくつかのテレビ番組でもウェールズを取り上げています。
でもウェールズってどんなところ?どうやって行けばいいの?というかた向けに、人生初海外旅行がウェールズだったわたしが、旅の情報収集におすすめの本とサイトを紹介したいと思います!
旅行ガイド
地球の歩き方「イギリス」
ページにして20P弱ですが、他社のイギリスのガイド本よりもウェールズの見どころがいちばん多く載っています。ウェールズにある三カ所の世界遺産への行き方もきちんと掲載されていますし、首都カーディフのアーケード街についてや、北部の見どころ同士を結ぶバス路線まで地図つき・時刻付で載っています。イギリスガイドと言いながら1ページもウェールズと北アイルランドの項目がないガイドブックもある中、さすが歩き方!時刻は変更になることも多いのですが、所要時間の確認が出来るので記載されていると本当に助かります。カラーページも多く、実際に旅行に行く際にも使える情報量です。
kindle版だと「ウェールズ・スコットランド」版として分冊購入できます。
旅名人ブックス16 ウェールズ
まるごと一冊ウェールズについてのガイドブックです。間違いなくこの本が一番名所・見どころを網羅しています。ただし発行が古く中古でしか流通していません。(amazonリンクを貼ったのは欲しいと思われた方が書籍情報を見やすいようにです)見どころを網羅していても、情報が古いんじゃ…とお考えになるかもしれませんが大丈夫です。ウェールズの旅のメインとなる城や遺跡などについては、15年ほど前の情報でもあまり名所自体は変わりません。
- 作者: 田辺雅文,小嶋三樹,邸景一
- 出版社/メーカー: 日経BPコンサルティング
- 発売日: 2005/09/17
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 11回
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英国ウェールズ小さな町と田舎を歩く
この本も発行が古く、中古でしか流通していない本です。女性誌MOREが出した旅行本で、個人的にはわたしは旅名人より好きな本です。写真がとてもきれい。魅力的な風景やお店、飲食店等がたくさん載っています。旅名人との違いは取り上げた店やホテルなど、各施設へのインタビューが多いこと。わりとマニアックな町や場所もきちんと取材してあります。
ウェブサイト
英国政府観光庁(日本語)
ウェールズだけでなく、イギリスを旅行するなら一度は見ておきたいサイトです。最新の旅の情報と、日本のガイドブックよりもはやく、詳しく「今」面白い場所を知ることが出来ます。ブリットレイルパスやナショナルトラストツーリングパスのオンラインショップもあります。ナショナルトラストツーリングパスは海外在住の観光客のみ購入可能なパスなので、いくつかナショナルトラストの施設を回る予定のある方にはパスがおすすめです。
ウェールズ政府公式サイト(日本語)
残念ながら旅行ページについてはあまり更新されないのですが、英語版のサイトをわかりやすくまとめてあります。こちらのサイトで気になった項目をリンク先の英語サイトで確認するのがおすすめです。
Tourism | Wales-Japan ウェールズ政府公式サイト
ウェールズ政府観光サイト(英語)
こちらがウェールズ政府の公式サイトになります。日本語サイトのリンク先になるところです。英語が解る方なら、こちらのサイトから見たほうが早いかもしれません。見どころ紹介だけでなく、最新イベントやおすすめの宿泊施設やキャンプサイト、レストランの紹介もあります。
UK Breaks & Family Holiday Destinations | Visit Wales
まとめ
いかがでしたでしょうか?「ガイドブック全然紹介されてないし、そのうち2冊は絶版?!」と思ったかたも多いと思います。でもウェールズに関する情報は、個人ブログサイトなどをのぞくと本当にこれくらいしかないのです。ウェールズが大好きな人間としては寂しいので、わたしもいつかちゃんと旅行記を書きたいと思っています。
ウェールズは日本での情報量がとても少ない「国」ですが、雄大な自然と、たくさんのお城とアーサー王伝説をはじめとする伝説の宝庫です!チーズやラム、デザートもおいしいものがたくさんあります。どうかイギリス旅行を計画される際には、ぜひウェールズにも足をはこんでみてください!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
ひとり旅は空港でチョコバーを買っておこう
海外旅行で入国審査を終えたあと、特に買い物をしないまま町へ出る人は多いと思います。でも旅行先がヨーロッパなら、そしてあなたがひとり旅、もしくは女性だけでの旅行なら、ぜひ試していただきたいのです。
ひとり旅は、とりあえず空港でチョコバーを買ってから街に出よう。
なぜ購入をおすすめするのか
空港到着後、まずはホテルへ向かいチェックイン。それから街歩きしつつレストランやスーパーを探して…というのが個人旅行やひとり旅の人に多い行動パターンだと思っていますが、どうでしょう?私はそんなかんじです。笑。
ですが渡航先がヨーロッパの場合、ホテルに着く時間が遅いと、近くのレストランやスーパーが営業していないことも結構ありますよね?または時間はさほど遅くないのに、日曜日だから店が閉まってた、なんてことも。
海外と言ってもアジア圏はコンビニも多いし、夜間営業の店も多いですが、ヨーロッパだと土日短縮営業なスーパーやレストランは結構あります。あと、治安が悪くて夜出歩くのがダメな地域もあるわけです。それは行き慣れている街ならともかく、初めての場所ならホテルに着いてみなくちゃわからない。女性はどうしたって男性よりも危険度が高めで、警戒して動かなくちゃなりませんよね。少しお腹がすいてきたけど、外歩きはちょっと…というときにチョコバーがあれば、満腹にはならないかもしれないけど、空腹感はやりすごせます。
というわけで、
空港ついたらペットボトルの飲み物とチョコバーを買おう!と、おすすめしておきたいのです。(ちょっとづつアイテムが増えている…)
なぜインスタント食品ではなくチョコバーをおすすめするのかは、あとで理由を書きます。
チョコバー以外でもOK!りんごもいいよ!
別にチョコバーじゃなく、シリアルバーでもクッキーでもカップケーキでもいいんです。チョコバーは私の趣味です。
でも、りんごが売ってたら必ず買っておきましょう。
りんごは駅の売店でもよく売っています。旅行中は疲れやすいですし、積極的にビタミンをとっておきたいですよね。ヨーロッパのりんごは小さめで、日本のおにぎりくらいのサイズなので、ぺろっと完食できると思います。
どれも『日持ちして、持ち運び出来て、栄養価が高く、腹もちするもの』です。
もしも飛行機で到着したその夜にレストランもスーパーも見つからなくても、半泣きでお茶を飲んで空腹を紛らわすことにならないよう、せめてチョコバーくらい持っておこうね、というわけです。
買い足しのすすめ
もし到着したその日にチョコバーを食べてしまったら、次の日もまたチョコバーを買っておきましょう。前と同じものでも、違うものでもかまいません。そうやって、旅行中は常に手持ち鞄にチョコバーやマフィン、りんごやみかんを入れておくことをおすすめします。(イギリスならみかんはSATUMA(サツマ)という名前でスペイン産のものが多く売られています。)
ただしバナナは駄目です。おやつに入れないでください。衝撃に弱いので、鞄に入れたら大参事です!(経験済み)
日本から持参?
いちいち買い物をせず、日本からカロリーメイトでも一本満足でも持参すればいいのでは?と思う方もいらしゃると思います。たしかにおいしいし、バランスも優れていますよね。
でもせっかく海外に行くなら、パッケージのデザインや味の違い、おいしいのもまずいのもネタとして楽しむ精神で、色んなチョコバーを現地購入してみませんか?まずい物はまずければまずいほど、あとで何回でも語れる(思い出せる)鉄板エピソードになりますよ!
おすすめの食べ方
海外旅行中は、とにかく歩く人が多いと思います。でも疲れた時にカフェばっかり入ってる訳にもいかないですよね。
そういう時は、その辺の芝生やベンチに腰かけて、チョコバーを食べましょう。またはりんごを服でさっと拭いて、皮ごとガブッと食べましょう。ちなみにこの写真はロンドンです。平日の公園は、みんなこんな感じにゆるいです。
飴でも良いけど、少量でも固形物を食べると、驚くほど体力が回復します。
そう!観光の合間に食べるためにも、インスタント食品ではなくてチョコバーがいいのです!
みなさんもぜひ試してみてください。ちょっとだけローカル気分も味わえます。
なによりすごく、楽しいです!
イギリス旅行中にサッカーやラグビーの試合があったら気をつけたいこと
イギリス旅行中にイギリスでサッカーやラグビーの試合が行われる、というシチュエーションはよくあることだと思います。なんせどちらも発祥の地です。機会があれば見てみたい方、むしろ試合観戦のためにイギリスに行く方もいるでしょう。
ところが旅行の日程や滞在先がそれらの試合とかぶることは、いいことばかりではありません。イギリスには未だにフーリガンという、やっかいで熱狂的・暴力的なファンがいます。スポーツ好きな人もそうでない人も、イギリス旅行中に注意してほしいポイントをいくつかご紹介します。
まずは国際試合やビッグマッチではないか確認
まず確認するのはこれです。シーズン中の普通の試合ならおそらく何も心配はありません。どの町もいつも通りでしょう。
国際試合や日本でもスポーツニュースで取り上げられるような試合の場合、もしかしたら大都市の観光名所や繁華街が早めに閉まったり、試合期間中臨時休業する可能性があります。特にロンドン中心部はその可能性が高いです。
試合会場と滞在先がかぶらないか確認
次に試合会場を確認しましょう。滞在先が対戦チームの地元でもなく、無関係の都市ならたぶん大丈夫。会場と同じ町だとしても、たとえばロンドンなら広いのであまり問題ないかもしれません。
でも国際試合や何かしら話題の試合、シーズン最初や最後の試合なら、念のため宿の予約をしておくことをおすすめします。長距離列車や長距離バスを使う予定の方は、やはり渡航前に予約することをおすすめします。そして、代替交通機関の確認もしておきましょう。場合によっては宿代があがっていたりします。
ビッグマッチで、試合会場の都市に滞在する場合
さて、一番注意してほしいのがこのパターンです。最悪、会場近くで暴動が起きたり、交通機関が止まる可能性があります。試合観戦が目的ではない限り、できれば試合の前後もスタジアム周辺は避けた方が良いと思います。
ビッグマッチではないけれど、いわゆる『ダービー』というのも気を付けてください。例えばマンチェスターユナイデッド対マンチェスターシティの試合が行われる日に、マンチェスターに居る場合、などです。
私の体験した試合後の騒動
- 地元のチーム同士での試合後に、負けたチームのサポーターが暴動を起こして会場近くに止めていた車が燃やされる。私「通り向こうで車燃えてたけど」友「ユナイテッドが負けたからね」
- ラグビーの国際試合で勝った喜びでサポーターが応援歌を大合唱のまま線路に侵入し、行進を始める。電車が数時間止まる。(雰囲気としてはスクランブル交差点占拠とか道頓堀に飛び込む人たちのノリです)
- 国際試合で負けた悔しさでサポーターが街の中心部に向かい、破壊行為をしまくる。目当ての施設は臨時休館。街で観光も出来ず、ホテルから出る時には注意するように言われる。
いかがでしたでしょうか?最近は長年の警察の取り締まりで、ずいぶん観戦マナーも良くなったと聞きますが、気をつけるのに越したことはないですよね。
観戦してみたい!
サッカーの場合、シーズン半ばの普通の試合なら、見に行くのは簡単です。有名チームの試合は手数料がかかりますが日本語OKの代理店で購入できますし、有名チーム以外なら自力でのチケットも購入しやすく、当日席が手に入る可能性も高いです。(念のため予約したい場合は、各チームの無料~多少の登録料を払い会員登録し、そこからクレジットカードで予約して当日開場前のチケットセンターで発券、と言うのが一番楽な方法だと思います)
イギリスのスタジアムは日本と比べ、超がつくほどの至近距離で試合を観戦できます。特に応援している選手がいなくても、楽しく観戦できますよ!
まとめ
サッカーもラグビーも普通の時期に普通に観戦する分には心配もなく、とても楽しい競技です。機会があればぜひ観戦してみてください!
イギリスでまずくない料理を食べる簡単な方法
例えばイギリス滞在中、疲れている時。
空腹でとにかく何でも、いや、まずくない料理ならなんでもいいから食べたい!
出来ればお米がいい!だけどおいしいお店を探すのも面倒!並ぶのもいやだ!
なーんて思うこと、ありますよね。
日本ならコンビニやファストフードに行けば、そこそこ安く・早く・おいしい料理が食べられますが、イギリスではそうはいきません。イギリスですから。イギリスでおいしい料理を食べるのにはコツがあります。それを知らずに適当な店に入ったら最後、後悔しか残りません。
では『とりあえずまずくない料理をイギリスで食べたい』時、どんな店に行けばいいのでしょうか。
今回は成功率100%とは言い切れないまでも、そこそこはずれのないイギリスでまずくはない料理を食べる簡単な方法について書いてみたいと思います。
しかもお値段も、そこそこお安いことが多いです。
イギリスには比較的「はずれ」が少ない店のジャンルがある
私の経験では、中華料理・インド料理・エスニック料理はイギリスでも比較的はずれが少ないです。
そして超田舎でもないかぎり、たいていの街に中華料理かインド料理の店はあります。物価高めのイギリスでの心強い味方、テイクアウェイ(イギリス英語ではテイクアウトではなくテイクアウェイです)のお店も多いです。
(トルコのケバブや香辛料の効いたエスニック料理もおいしい店は多いですが、都会でしか見かけないのと、時々ものすごくどう表現していいのか解らない味に遭遇します)
そしてなにより、中華料理もインド料理もお米が食べられるのです!
乱暴な言い方ですが日本人なら、米さえ食べられればなんとかなるのです!イギリスでは細い米が主流ですが、大丈夫です。日本食ではなければあまり気になりません!
中華料理
中華料理は一皿の量が日本より多い傾向にあります。特に回転テーブルがあるような店では、倍かそれ以上のサイズです。
また、油分が日本のより多めに作られている店が多いので、胃もたれしやすい人は日本でも油の多いメニュー(例えば揚げ物系や焼きそば類)にはご注意を。
中華で優しい味が良い!という方は、炒飯(Fried Rice)や焼きそば(Chow Mein)よりも、飲茶(Yam Cha または Dim Sum)、テイクアウェイなら肉野菜炒め+ご飯(Pork and Vegetable stirfly with Rice)などがおすすめです。
(残念ながら中華粥(Rice porrige または Congee)はテイクアウェイのお店では見たことがありません)
炒め物=stirfly(ステアフライ)は店にもよりますが、ただの肉野菜炒めというより、とろみのついた五目あんかけのような場合が多いです。米はタイ米のような米が多いですが、とろみや汁気のおかげでしっとりして食べやすくなります。メニューには(食材名)+stirflyと書かれているので、自分の好みの組み合わせを見つけてみてください。
都会のお店ではメニューが英語+英語表記の広東語+漢字表記というお店もありますが、田舎ではほぼ英語表記のみです。
ちなみに中華料理店のカレーは日本の給食のカレーに近い感じです。牛肉とオイスターソースを隠し味に使って、片栗粉でとろみづけ、グリーンピースをちらしてある店をよく見かけました。味もなかなか懐かしさを感じる味です。
最初にも書きましたが、イギリスの中華は大抵量が多いです。炒飯と餃子とスープを頼んだら、おそらく一人では食べきりません。
注文の時には
How big is it?(どれくらいの大きさですか?)
Do you think it enough for me?(これで十分だと思う?)
など、量の確認をしたほうがいいと思います。
インド料理
インド料理の場合、主食は米かチャパティか選べる店が多いです。どちらもついているお店もあります。
イギリスではナンのある店は少なく、チャパティという薄いパンが主流です。小麦粉ではなく全粒粉で作られていて、香ばしくておいしいですよ!
店によって色んなメニューがありますし、日本のように唐辛子マーク等で辛さの度合いを表示している店も多いです。
なかでも「チキンティッカマサラ(chicken tikka masala)」はおそらくほとんどの店で看板メニューになっているイギリス発祥のインドカレーです。トマトと生クリーム(またはヨーグルト)で鶏肉を煮てあります。肉はむね肉の場合が多く、あまり辛くない、食べやすいチキンカレーです。
外食が続くと胃もたれしやすい人もいると思います。
そんな時にも食べやすいカレーは、野菜カレー(Vegetable curry)や豆カレー(dal curryダールカレー(ヒヨコ豆)masoor dal curryマスールダールカレー(レンズ豆))などのベジタリアンカレーです。特に豆カレーはあまり辛くなく、子供向けメニューとして紹介しているお店も多いです。豆の形が残っているもの、潰してスープになっているものなどお店によって違いますが、どちらもおいしいです!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はイギリスにいる時に空腹の限界まで遊びすぎることがよくあり、空腹による思考能力の低下でレストランの判断を誤って大後悔したことが何度もあります。結果、行きついたのが中華料理とインド料理です。
『とりあえずまずくない料理をイギリスで食べたい』というのは、頻度は違えど、イギリスを訪れた皆さん考えることだと思うので、この記事がお役に立てたら嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
旅行ガイド本だけじゃなく、必ず公式の情報を確認しよう!
海外旅行で『どうしても行きたい場所』がある方は、旅行前にお目当ての場所の公式最新情報を確認しておきましょう。
旅行ガイド本の情報が、最新とは限らないからです。
大後悔している失敗談
今は色んな旅行ガイド本があって、旅のブログも沢山あります。アラフォーの私が海外旅行に初めて行った頃より、ずっとたくさんの情報が簡単に入手できる時代です。便利だけど、それらの簡単に手に入る情報だけで旅行の計画を立てるのは危険だよ、という私が実際に失敗して大後悔した時の話です。
旅行ガイド本の情報を見て計画を立てた
旅行にいく少し前にガイドブックを購入し、旅行計画を立てました。行先はロンドン。本によるとイギリスの国立自然史博物館では、水曜日だけ夜間まで開館時間を延長しているとのこと。ネットで探した旅行ブログなどにも、同じように水曜夜が特別開館日だとの記載がありました。
ロンドンで行きたい場所がたくさんあった私は、これ幸いと博物館は水曜日の夜に行くことに。
バスを乗り継ぎ博物館へ
そしてロンドン旅行中の水曜日。街の景色にわくわくしながらバスを乗り継ぎ、自然史博物館に向かうと、しまってる。
そう!しまってたんです!
そして綺麗にライトアップされた建物の案内板に気が付きました。
『金曜のみ夜9時まで』
特別開館日が違う!!!!
私の帰国日は次の日の朝。飛行機の時間的に博物館に寄るのは無理。というわけで、その旅では自然史博物館に行けませんでした。恐竜の化石!ドードーのはく製!ぎっしりみっちりこれぞ玉石混合の鉱石コーナー!見たかったのに!みたかったのにぃぃぃい!!
(自然史博物館おすすめです。建物も展示もすごいです。とにかく楽しい。トム・クルーズの映画The Mummyでは華麗に壊されてます)
旅行後に、博物館のサイト(英語)を見てみると
その年から、特別開館日が水曜日から金曜日に変更したとの記載がありました。
当時、私が調べた限りでは日本語で正しい開館曜日を記載している本もサイトもありませんでした。なのでたぶん私と同じように、水曜日に博物館の前で泣いた人がいたと思います。
そう、まさしく
『本書のデータは20XX年XX月時点のデータです』
ってやつだったのです。
まとめ
旅先でお目当てだった場所に入れない悲しみは、旅行好きな方ならきっとわかってくださると思います。
この経験から、私はお目当ての場所へ行くときは、必ず公式ホームページやツイッターの情報を確認するようになりました。
皆さんも本当に行きたい場所は、日本語だけで情報収集をするのではなく、必ず公式の情報も確認するようにしてください!
以上、お目当ての施設に行くときは、旅行ガイド本だけじゃなく、必ず公式の情報を確認しよう!でした。
おまけ
ちなみに現在、自然史博物館は毎月最終金曜日にしか夜間開館していません。ですがこの情報も正しいとは限らないので、必ず公式サイトをご確認ください!
Natural History Museumの夜間開館についてのページ